＜＜　フラボンの山野草質問箱　＞＞ 回答欄

質問15：１９９９年６月６日受付

友人からキツリフネの種を頂き昨年庭に蒔いておきましたところ、今春発芽し、立派な花を咲かせました。
ところが、この花が私どもが山野で見たものと少し違います。

ふつう花の中に見られるオレンジ色（濃い黄色）の斑点が全くありません。
書物やインターネット上の写真を見てもどれも斑点があるようですが、庭に咲いたキツリフネは、どうゆう種類のものなんでしょうか？

友人は種はどこかの園芸店から入手したと言っています。とても丈夫そうなので外来種かとも思ったりしています。
もし分かりましたらお教え頂きたくお願いします。実物はきれいなレモンイエローで花心に橙色の点々が全くありません。


キツリフネ Impatiens noli-tangere はツリフネソウ科（Barsaminaceae）ツリフネソウ属に属する植物です。
本種は極めて広い分布域を持ち、ユーラシア大陸、北米大陸の温帯域に広く自生します。

国内でも湿った林内や、路傍、流れの縁などでよく見られます。
さて、御質問のありました植物について、可能な範囲で調査しましたが、キツリフネである可能性が最も高いと思われます。

世界各地のキツリフネの写真を検索してみましたが、多少の変異があるようです。
また、黄色花の他種(I. parviflora、I. pallida、I. larsenii その他数種)について調べてみましたが、該当するものはないようです。

従って、キツリフネの変異の範囲内と判断いたしました。このような花色の多少の変異は よく見かけられるものです。
もし、フラボンの判断に誤りがあると思われる方がおりましたら　ご教示ください。