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質問16-2:
妙なカラスビシャクについて 1999年11月5日受付

実は妙なカラスビシャクを見つけたもので、和名などがあれば教えていただきたいのですが。
外見はカラスビシャクをやや小柄にした感じですが、苞の上半分が暗紫色なのと葉がやや黄色い感じなのが普通のカラスビシャクと違い、ムラサキハンゲとも明らかに違います。

また、7月中旬から8月始め頃が開花のピークのようです。
カラスビシャクについては 質問−16で回答してありますので参考にしてください。

ご質問のカラスビシャクについていろいろと検討してみましたが、やはりカラスビシャクそのものではないかと思われます。
以下にその理由を示します。

1 国内にはハンゲ属植物(Pinelliaカラスビシャクハンゲ Pinellia ternata)とオオハンゲ(Pinellia tripartitaの2種しか自生しない
2 文面中から推定される植物体の大きさ、仏炎苞の色、開花期はカラスビシャクの変異の中に入ると思われる

3 葉の色がやや黄色いとありますが、個体差、生育の条件、除草剤によるストレスなどにより生じうる範囲と考えられる
さらに疑義がある場合には、実物の詳細な写真や標本により調査が可能です。