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質問21:オニバスの栽培法について
オニバス(Euryale ferox)はスイレン科オニバス属に属する一年生の水生植物です。
宮城県以南の本州、四国、九州のやや富栄養化した湖沼などに自生します。
本種は絶滅に瀕する植物の一つで、積極的な保護策が必要とされます。
オニバスは一年生植物ですから、種子からの栽培が必要です。
以下に要点を示します。
1 種子は採取後採り播きすることが望ましいが、湿潤状態ならば冷蔵庫中での貯蔵も可能
2 自然状態下の発芽は5月上旬(水温17℃程度)から始まり、高水温(27℃程度)でよく生育する。
発芽後数枚は矛型の葉を出し、その後円形の浮葉となる
3 栽培は泥土のある池や水槽で行い、水深は5p〜10pとする(水深が深くなると水面上で花が咲きません)
4 栽培は直径30p以上の水面があれば可能だが、水面が広い場合には葉の直径が1m以上になることもある
5 花は水面上で咲く通常の開放花(紫赤色)と水中で咲く(花びらが開くわけではない)閉鎖花がある。
開放花は開花後水中に没する。
6 開花後1か月ほどで果実が崩壊して仮種皮に包まれた種子が水面上に浮遊する。
これを放置した場合は数日以内に水底に沈下する。
7 11月頃には寒さで枯死する
千葉県花植木センターでは香取郡神崎町由来の系統を維持しています。
興味のある方は5月以後ならば間近で生育を観察することができます。
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