<< フラボンの山野草質問箱 >> 
         
        質問34:クマガイソウはダンボール栽培で鉢植えできますか。2000年5月 受付 
         
         
        クマガイソウ Cypripedium japonicum Thunb.は、北海道から九州にかけて自生するラン科 Orchidaceaeの多年草で、4〜5月に大きな花を1輪咲かせます。 
          
         
        クマガイソウは地下に長大な根茎を有しており、毎年株の位置が移動していく性質があります。 
        1年も栽培すると、新芽が鉢壁に当たったりしてうまく生育しなくなります。 
         
        このような性質上、ダンボール栽培をしても、狭い鉢で安定した栽培をすることは極めて困難と言えます。 
         
        補足 
        クマガイソウの種子繁殖技術はまだ確立されておりません。 
         
        従って、ホームセンターなどで流通している株は自生地からの「山採り株」またはそれらを短期間栽培しただけのものの可能性が高いのです。 
        クマガイソウを株分けで増やすには、膨大な面積の遮光された栽培場と手間がかかります。 
         
        それが卸値500円〜600円で大量に小売りに流れています。 
        そんなに安い値段で栽培経費を本当に回収できるのでしょうか? 
         
        このページをご覧のみなさんには、苗を買う前によく考えていただきたいと思います。 
        また、現在発泡スチロールのトロ箱などに無造作に植えている方は、すぐに湿り気の多い木陰に地植えしましょう。 
         
        条件がよければ年間2〜3倍に増殖するんですよ。 | 
       
     
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