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質問47:シランの栽培法について教えてください。 2000年10月 受付


シラン Bletilla striataは本州中部から四国、九州、沖縄、台湾、中国に分布するラン科球根植物で、春に赤紫色や白色の花を開きます。

本種は強い耐寒性があり、フラボン宅(千葉県成田市)では屋外で越冬します。
増殖は植えかえ時の株分けが一般的ですが、ダンボール蒔きによる実生もできるという情報があります。

シランは栽培が極めて容易で、野生ランの入門種としておすすめできます。
栽培の具体的な方法は以下のとおりです。

1 基本的な考え方
 鉢栽培、露地栽培共に可露地栽培の方がよく増殖し花付きも良好となる。

2 鉢栽培のコツ
 5号〜6号のプラ鉢、堅焼き鉢(深鉢)に植えましょう。植付け・植えかえは花後か秋の彼岸前後がよいでしょう。

 用土は排水性があり肥沃であれば何でもよく、火山性の砂に有機質素材を2割程度加えたものでよいでしょう。
 かん水は標準的な方法でよく、用土の表面がやや乾いたら底から抜けるまでたっぷり与えます。

 置き場所は全日照下か半日陰でよいでしょう。
 花後と秋に肥培すると花付きがよくなります。

3 露地栽培
 日向でも半日陰でもかまいません。グランドカバーとしてよく利用され、放任栽培ができます。

4 病害虫
 通常激しい被害をもたらす病害虫は発生しません。