<<フラボンの山野草質問箱>> 回答欄
質問62:夏の暑熱対策について教えてください。
夏の暑熱対策は山野草や高山植物栽培には欠かせない技術です。
中には夏の猛暑をものともせずに生育するものもありますが、多くは人間同様にぐったりしてしまうのです。
以下に暑熱対策を示します。
1 寒冷紗などで遮光をする。
黒い寒冷紗をかけているそこのあなた!! 山野草が参っていませんか?
できれば白色か銀色の寒冷紗で遮熱率の高いものを張りましょう。
黒い寒冷紗は見た目には日陰を作りますが、目に見えない赤外線を多く透過したり、二次輻射という現象を起こしてかなり暑くなるんですよ。
寒冷紗を張る高さは、植物から1m以上離してください。
近すぎると熱がこもります。
2 木陰に移動する。
樹木は蒸散作用により樹幹下に冷却した空気を落としてくれます。
日陰もあるし一石二鳥です。
3 山野草の体力を付けておく。
日頃から適切な管理に心がけ、山野草を健全に生育させておくと暑さにも強くなる傾向があります。
もっとも、種類によっては効果のないものもありますが....
4 冷風扇などの文明の利器に頼る。
最も効果的なのは冷室を作り、年間を通して温度管理をすることですが、一般には難しいですね。
夏期のみクーラーを使ったり、蒸散熱を利用した冷却装置を設置することは可能です。
5 栽培の工夫をする。
二重鉢にして蒸散熱などにより鉢を冷やす。結構効果があります。
ミズゴケを大量に栽培してその中に植え込んだりしてもいけるかもしれません。
高価ですが、大切なものは浸み壺や水冷鉢などの特殊な栽培容器を用いてもよいでしょう。
6 寒冷地に移住する。
おもいきって寒冷地や高冷地に移住するのが最もおすすめ?です。
東北北部や北海道などでは関東で栽培不可能な多くの高山植物が栽培可能です。
標高1,500m〜2,000mあたりに住めれば最高ですね。
7 暑さに弱い山野草は栽培しない。
とても対策は無理だとお考えでしたら、最初から暑さが好きな植物を中心に栽培すればよいでしょう。
結構いろんなものがありますよ。 |
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